書作品の想い:『無我』
この世のものは、すべてお互いに関わり合って存在している。
初書展のテーマ: あなたは見えない世界を信じますか?
私たちは、見えない心の世界で、いつももうひとりの自分と対話しています。
知らず知らずのうちに、自我がムクムクと起き上ってきます。
我執というもの・・自己への執着、エゴイズムですね。
そのエゴを打ち消すのが「無」
我欲、私心のないこと。無心であることが『無我』です。
ただ、『無我』にはもうひとつの意味があります。
この世のものは、すべて単独に孤立してあるものではなく、みんな互いに関わり合いがなければ存在することができない・・相互に依存関係があって、初めて一切は存在するという意味があるのです。
つまり、互いに力になり、持ちつ持たれつの関係があって、初めて目に見えるものが存在するといえるのです。
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はじめの「我が無い」という意味に、関わり合いの意味を加えて、『無我』の制作に取り掛かりました。
当初あれやこれやと考えながら書き始めたころはしっくりきませんでした。
いろんな欲が出ていたかもしれません。『無我』なのに・・
ところが急に、
関わり合いを象徴する丸い形が、私の頭の中を駆け抜けたんです。
「そうや、『無』の一画目を円相であらわそう!」とひらめいたんです。
円相とは、禅における書画のひとつで、図形の丸(円形)を一筆で描いたもの。
悟りや真理、仏性、宇宙全体などを円形で象徴的に表現したものといわれています。
▲手前が竹筆、これで揮毫しました
そこで、無心で一枚目を竹筆ですすめます。
やっぱりです。しっくりきたんです。
しかし、2枚目からは欲が出てきたのでしょうか・・
いっこうに納得いくもの、しっくりしたものが書けなくなりました。
振り返りますと、あの一瞬が宇宙と繋がった瞬間だったかもしれません。
もう二度と、あの円と竹筆が一体となった一画目が書けないのです。
▲この世を飛び越えた一画目の円相
それくらい無心で書き上げた、最初で最後の作品であります。
見えない力に導かれていたのでしょう・・
『我』の最後の点も、○になっていました。
この世のものは、すべてお互いに関わり合って存在している。
作品制作の想い、ここまでお読みくださりありがとうございました。
溪春
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